オチバガイは殻長2cm程度になる貝です。生息場所はテトラポットの近くに生息している事が多いです。
津御殿場浜では激レアな貝で、地域によっては絶滅危惧種に指定されている地域もあります。
そのため採集して観察を終えたら、海に戻してあげましょう。
絶滅危惧種なので食べた事はありません。殻長も小さく、食用には向かないと思います。
2枚貝の大きさは殻の幅で計測します。殻の横の計ります。
巻貝の大きさは、2枚貝とは違い殻の高さで計測します。
カニの大きさは甲羅の幅で計測します。
魚の大きさの計測の方法は、頭からしっぽまでの長さで計測します。
生き物によって大きさの測り方が異なるので、捕まえた生き物を観察する際には、このような形で図りましょう。
イボニシとは殻高4cm程度になる巻貝です。
よくコンクリートの隙間やテトラポットに大量にいます。津御殿場では2cmぐらいの物が多くいます。
貝殻は非常に硬くちょっとやそっとでは割れません。ただし蓋は柔らかい。特に夏ごろになると大量にテトラポットなどに現れ卵を産みます。コンクリートが一面卵だらけになるぐらい卵を産みます。貝殻がイボイボなのでイボニシと呼ばれているそうです。
イボニシが食べられるか?
津御殿場では基本的に食べません。食べる地域もあると聞いた事がありますが一般的ではないようです。イボニシ自体は他の貝を餌として生きています。このような貝は、酸を使用して他の貝の貝殻を溶かしています。貝殻(主体分は炭酸カルシウム)はアルカリ性ですので、酸を掛ければ溶けます。このような酸を使用して他の貝殻を溶かして食べる肉食性の貝は唾液線のようなものを持っており、この部分を取り外す必要があると思います。イボニシもこの部分を取り外せば食べる事が出来ると思いますが、なにせ小さいので難しいと思います。この部分は苦み(辛味)にもなりますので、おススメはしません。結論➡食べない事をお勧めします。自己責任で!
イボニシの飼育
イボニシは飼育の面では飼育しやすい生き物です。結構頑丈なのである程度水槽でも飼育可能です。
餌に潮干狩りで採ってきたカキの殻等を入れておけば、ついた貝などを食べている様子が観察できます。
イソシジミは殻長3~5cm程度になる貝です。一般的にシジミと思われると2cm程度の淡水に住む貝と思われる方が多いですが、イソシジミは海に住んでいます。しかも大きい!シジミ=小さいというイメージからは想像できません。またシジミと比べて貝の膨らみが小さいです。平べったい感じですね。
イソシジミの採り方
大潮の干潮時間で比較的沖にいる事が多いです。ただし、生息数はごく少数なので狙って取ることは難しいです。
バカガイを獲っていて一緒に獲れることが多いように思います。
殻が薄く非常に割れやすいので、獲るときは殻が割れないようにして、持ち帰る際にも他の貝の下敷きにならないように上にもってくるのがコツです。
イソシジミの味
普通のシジミと比べて味が薄いように感じます。身が大きいので、酒蒸しにして食べるのがおススメです。
殻長2cm~5cm程度の貝です。最近の津御殿場浜では超レア貝です。赤貝と似ており、身が赤い貝です。小さいですが美味しい貝です。
サルボウガイの特徴
殻の淵が黒色になっており、貝殻自体がギザギザに波打っています。そのため貝殻の強度はかなり高く、落としたぐらいでは割れません。食べるときは無理やり割るか、ボイルして殻を開けてから召し上がって下さい。
サルボウガイについては、あさりと一緒に採れる事がありサルボウガイを狙って取ることは出来ません。幼体の時にアマモにくっついて育つ為、アマモが少なくなってきている中でアマモの生育状況で生息数が変化すると考えられます。
ツメタガイは殻長2cm~5cm程度の巻貝です。色は写真のような色の物やもう少し茶色かかっている物もあります。また巻貝の傾斜が大きい物や小さいもの等、少し個体差が見られます。
御殿場では【ばんちょ貝】とも呼んでいます。
ツメタガイの特徴
なんといってもこの貝は移動するときに、貝の殻の数倍もの足を広げ移動します。ツメタガイの足は少しヌルヌルしており、触ると不思議な感触があります。足を広げた状態で触ると、ゆっくりと殻の中に足を引っ込めていきます。
ツメタガイの餌
ツメタガイの餌はあさり等の二枚貝です。特にあさりに小さな穴をあけて食べてしまうので、ツメタガイはあさりの大敵です。あさりを育てたい我々の観点からは、この貝は邪魔者ですね。
ツメタガイの食べ方
そんな邪魔者のツメタガイを捕まえたら食べてしまいましょう。殻のままボイルして、身を取り出します。少し砂が入っているので流水で身を洗います。洗ったあとは、生姜醬油等で召し上がって下さい。少し泥臭さがあるので、生姜を入れて臭い消しにしていきます。
砂茶碗(ツメタガイの卵)
ツメタガイは卵を砂茶碗と呼ばれる独特の形をした形態をとります。この砂茶碗には数万個と呼ばれる卵が入っています。
ツメタガイの移動
移動する際には、写真のような角を出して移動しています。周りはツメタガイの足です。水の中ではこのような形で移動しています。
殻高10cm~15cm程度に成長する貝です。御殿場では小さいサイズの2cm~8cm程の物を捕まえる事が出来ます。数は相当少ないので、狙って探すのは難しいでしょう。
アサリなどの2枚貝を食べて成長します。エサが無いとすぐに弱ってしまいます。
大きい物の身は、刺身等で食べる事が出来ます。巻いている内臓の部分は火を通し、口の部分は取り除いて下さい
身には旨味があり、ボイルして生姜醤油等で食べても美味しいです。ただし、ボイル時間が長いと身が固くなるので注意が必要。寿司などに使われる場合は、全てボイルしてから使用する事が多いです。煮ても、身を取り出してからソテーにしても美味しい貝です。
殻の赤い部分がキレイな貝です。殻を割る際には、鋭角な殻の切り口になるので手を切らないように注意して下さい。
殻長1cm~2cm程度の巻貝です。御殿場では潮だまりにいる事が多く、結構捕まえる事が出来ます。死んだ貝や魚などに集団で集まっており、エサを食べています。見た目に反して、意外に進む速度が速く、潮干狩りで採る際に割れた貝などを潮だまりの水のある所に入れておくと、いつの間にか数匹集まってきます。
別名【海の掃除屋】と呼ばれており海の中では大切な役割を担っています。
殻だけを見ると、小さなヤドカリと間違えることもありますが、アラムシロの殻をヤドカリが使っています。ヤドカリはハサミが殻から出ていますが、アラムシロは殻に小さな蓋が付いています。またアラムシロは殻の前方に小さな水管(棒のようなもの)を左右に動かして移動してきます。
水槽に入れておいても結構長生きします。一緒に入れておいたシオフキ貝等が口を開いた状態になると、寄ってきて食べてしまいます。
カガミガイは殻長8cm程度になる貝で、殻が白いのが特徴。泥が混ざった場所では、殻に灰色の模様がついている物もいます。持つと殻が少し厚いので重量感があり、採った時の満足感があります。残念ながら、ハマグリとは違います。
御殿場では【まんじゅ貝】とも呼んでいます。
カガミガイの味
カガミガイの味は淡泊で、火を通すと身が固くなります。貝の味自体が少なく、焼きで食べるには少し泥の部分が入った内臓を取り除くか、砂出しで泥を完全にはき切らせると泥臭さがなくなります。貝の身は加熱すると固くなりますが、縮むことは少なくボイルしてから身を取り出し、煮たりすると美味しく召し上がれます。
カガミガイの採り方
カガミガイを狙って取ることは難しく、あさり、はまぐり等を探していて見つかる事が多いです。今までの経験上、御殿場浜では、あさりよりも深い所(地面からの深さ)にいる事が多いと思います。たまに、干潟にそのまま落ちてたりします。あさりを探していて、クマデなどでガリって大きな手ごたえで採れたりするので、採れた時の採った感じは非常に楽しい貝です。
カガミガイの砂抜き
あさり同様に砂出しが出来ます。あさり等よりも砂をはきにくいので、砂出しするには少し時間がかかります。バカガイよりは生命力が強く、砂が抜けない貝ではありません。砂出しが出来ない場合は、ボイルして内臓部分を外してから調理して召し上がって頂くとじゃりじゃり感がなくなります。
バカガイは殻長8cm程度になる貝です。アオヤギとも呼ばれます。黄土色、白色等の物があります。身は美味しく、貝柱は非常に美味しく食べれます。
バカガイの美味しさ
バカガイは旨味が多く含まれており美味しい貝です。バカガイは砂出しが難しい為、通常はボイルしてから砂を取り生姜醤油で食べることが多いです。
砂が取り切れないので、砂を含む部分を取り出して、足だけにした舌きりの状態で売っている事もあります。
バカガイの採り方
あさりと一緒に採れる事が多いです。砂地に生息している事が多く、アサリよりも少し深い所でも獲れます。小さい物は岸の近くでも獲れますが、大きい物は沖の方で採れます。大潮時に少し深い所で狙うと大きい物に出会えます。ただし沖は潮が戻ってくるのが早いので、あまり沖までは行かないようにして下さい。
バカガイの名前の由来
色々な説があるようですが、昔バカみたいに獲れたからや殻の間から足を出している様子がバカみたいだから等、言われています
バカガイの鮮度
バカガイは水質の変化に弱く、酸欠にも弱い貝です。鮮度が悪くなっているかは、バカガイの殻が開きっぱなしになるかどうかで判断します。(口は完全に閉じない貝なので少し開いていても問題ない場合が多いです。)ただ、殻を閉じる力がかなり弱く、殻がパカパカして全く閉じる気配が無いようならかなり弱っています。開きっぱなしになったらもう限界です。バカガイが死ぬと一気に水が臭くなり➡水質が悪化➡他の貝も死ぬ
という悪循環になってしまいます。なのでバカガイの鮮度には十分に注意して下さい。
シオフキ貝は殻長3cm程度になる貝で、あさりの生息している場所に多く生息しています
御殿場では【ドンビ貝】とも呼んでいます。
シオフキ貝の食べ方
はまぐりと外観は似ていますが、中身は全く異なります。はまぐりは旨味が多く、非常に美味しい貝ですが、シオフキ貝は身が少なく、旨味もそれほど多くありません。また砂抜きがほぼ出来ない貝であるので、食べるには一度ボイルして砂を取る必要があります。ボイルして砂を抜いたら、生姜醤油などで食べると美味しいですよ
因みにかなり、はまぐりと間違えやすいのではまぐりとの違いは、はまぐりの記事で紹介させて頂きます
見た目の違い(バカ貝(アオヤギ)とシオフキ貝)
どれがバカ貝でシオフキ貝かわかりますか?
ヒントは少し平べったい貝がバカ貝、膨らんでいるのがシオフキ貝です
わかりましたか?
赤丸➡シオフキ貝 青色➡バカ貝(アオヤギ)
かなり見分けが付きにくいですよね
色も白っぽい物もあれば、黄土色っぽい物もありますので色では判断が出来ません。貝の形で判断して下さいね
因みに、バカガイは身が多く入っており、シオフキ貝同様に砂抜きが難しい貝ですが、身が美味しい貝です。貝柱は小柱と言い、和食で使うことが多い貝です。
採集時は、殻が割れやいので丁寧に取り扱って下さい。割れると殆ど死んでしまいます。
まて貝は、殻長10cm程度になる貝で長細い独特な形をしています。貝の色は黄土色で、砂のかなり深いところに住んでいます
まて貝の旨さ
貝自体の味は少し味が薄く感じます。砂出し後、バター焼き等で食べて頂けると美味しく食べれます。
まて貝の採り方
まて貝を沢山取るために必要な道具
塩(必須)、クワ・スコップ等の砂を削る道具(必須)
採ったまて貝を入れるものを持っていきましょう。
まて貝の穴を探す
クワ、スコップ等で砂を削ってみて、楕円形の穴を探します
塩を入れます
頭が出てきたら2cmぐらい出てくるまで待ってから一気に引き抜きます。
貝の👅の部分が潜ろうとしてなかなか抜けませんが、思い切って引き抜きます。殻を持つ力を入れすぎると殻が割れてしまうので力を加減して引き抜いて下さい
マテ貝を獲っている動画を掲載しておきますので、是非ご覧ください
マテ貝もあさり同様に、1つ獲れたらその周辺にいる事が多くありますので、その周辺を探してみて下さい
まて貝の砂抜き
まて貝は、アサリ同様に砂抜きすることが出来ます。
津御殿場でマテガイ採りにチャレンジしてみて下さい!
貝には足があるの?
➡貝には足があります。とは言っても人の足のようなものではありません。貝が砂に潜ったり、移動したりするのにする為につかう👅のような物です。
上記の写真のように、貝の足は殻から出て、砂に潜たったりするのに使用します
動画で動きを見てみてください
結構大きいハマグリでも上手く足を使って、砂に潜っていきます
マテガイなどは貝の足を上手くつかって、かなり深い所まで潜っていきます。そのため、マテガイを取るときは、塩を使用して特殊な採り方をします。
はまぐりは殻長8cm程度になるまで成長する貝です。汽水域に多く生息しており、国産の物は高級品になっています。
はまぐりの旨さ
主にはまぐりから出るスープに旨味があり、上品な旨味があります。ヘルシーでカルシウムを多く含みます。焼貝、ハマグリのお吸い物などに旨味を活かして、加熱したときに出る汁を使った料理が向いています。
はまぐりの採り方
はまぐりは少し砂と泥が混ざったような所に生息することが多いです。掘ってみて、砂と泥の入り混じった場所があれば、生息している可能性が高いです。あさりを探していて、はまぐりが見つかった時が多いようですね。あさり同様に1つ見つかると近くに複数生息する場合がありますので、ポイントを探して当たりを見つけたら周りを探してみましょう。シオフキ貝と間違える事が多い貝です。シオフキ貝の特徴と見分け方を掲載しておきますね
左がはまぐり、右がシオフキ貝です。
ハマグリは殻がツヤツヤしています。シオフキ貝はハマグリに比べて少しザラザラしています。貝の殻のザラザラ感は
あさり > シオフキ貝 > はまぐり
みたいな感じです。
横から見ると違いが良く分かります。シオフキ貝はぷくっと膨れているのに対して、はまぐりは平たい貝です。持ってみて、違いを感じてみてください。また重さもはまぐりの方が少し重たいように感じると思います。
はまぐりの砂抜き方法
あさり同様に砂をはかせていきます。
平たい容器に新聞紙等を置いて、潮を吹くときに周りにかからないように工夫してください。冷蔵庫の中などは、ラップをしておいてもよいと思います
採ってきた場所の海水か、5%程度の海水を作って砂抜きに使いましょう。5%の海水(100mlの水に5gの塩を入れる)
だいたい3時間~4時間程度で砂が抜ける場合が多いです
砂抜きした貝は、お早目に調理して召し上がって下さいね